Column

気化冷却
熱中症対策

気化冷却とは?

エコミストやクールファンの冷却原理となるのが「気化冷却」という仕組みです。 気化冷却とは、水などの液体が気化するときに、周囲のものの熱を奪うことで奪われた側の熱量を低下させる、つまり温度を下げるという物理現象を利用した冷却方法のことです。これは、気温が上がると人は汗(水分)を蒸発させて体の表面温度(皮膚温)を下げ、体温の上昇を防ごうとするのと同じ仕組みで、自然界には当たり前のように存在する冷却原理なのです。人は古くからこの気化冷却の仕組みを「涼む」ことに積極的に利用しており、地面に水を撒く「打ち水」などはその代表例といえるでしょう。

気化冷却の利点

現在「冷房装置」の主役ともいえるエアコンは機械的に冷気を”強制的に作り出す”装置で、「コンプレッサーを使って冷媒ガスを圧縮する」などの機械的動作に、気化冷却以上の電気エネルギーを消費します。とはいえ、ほぼ何時でも涼しい空気を作り出せるエアコンは非常に便利な装置で、現代の生活に無くてはならない必需品といえるでしょう。
それに対し、気化冷却は自然の原理で空気を冷やすために、冷却効果はそのときの温湿度や日射の影響に大きく左右され、過度の気温低減効果は望めません。また、エアコンと違って「水」を供給しなければならない手間もあります。しかし、もちろん気化冷却ならではの利点もあります。

エアコンに比べ非常に電気エネルギーの消費が少ない=運転するための電気代が安いと言えます。

※一概には比較できませんが、条件によっては同じ冷却効果を得るためにエアコンの1/10の電気代しか消費しないともいわれています。

冷房効率を考えると、一般にエアコンは屋内での使用を前提とした装置です。 対して、気化冷却は屋外でも効果を発揮しますし、エコミストなど水噴霧式の装置にいたってはむしろ屋外の冷却を意図して作られた冷房装置です。

冷却効果が環境条件で左右されるということは、過度の「冷えすぎ」を抑え健康的な涼しさを得ることができる、体に優しい冷房装置ともいえます。

熱中症対策の重要性が叫ばれて久しい昨今、運動時や作業時をはじめ、暑熱環境下の屋外での熱中症予防が特に重要視されています。屋内はエアコン、屋外は気化冷却装置といった体温上昇を避ける手段をうまく使いわけ、屋内外を問わず熱中症に掛からない対策を取ることが重要といえるでしょう。
また、屋内であっても電気エネルギーの消費が少ない気化冷却装置を活用すれば、電気代を安く抑えることができますので、エアコンとの併用によるピークカットなど、省エネルギーやCO2削減にも貢献します。
このように、気化冷却は必ずしも「万能な冷房装置」ではありませんが、使い方によって非常に「便利な冷房装置」に成り得る仕組みを持っているのです。

熱中症対策の重要性

厚生労働省によれば、熱中症とは「高温多湿な環境下において、体内の水分と塩分(ナトリウムなど)のバランスが崩れたり、体内の調整機能が破綻するなどして、発症する障害の総称。めまい・失神、筋肉痛・筋肉の硬直、大量の発汗、頭痛・気分の不快・吐き気・嘔吐(おうと)・倦怠(けんたい)感・虚脱感、意識障害・痙攣(けいれん)・手足の運動障害、高体温などの症状が現れる。」としています。この厚生労働省の定義で示されている「体内の調整機能が破綻する」状態に至らせない手段として、水分や塩分補給とともに「高温多湿な環境」にいることを避けることが、熱中症予防の上で重要な鍵となります。

しかし、特に屋外では「高温」を避けることが難しい状況が多く、日陰や送風機(扇風機)を使って体温上昇を防ぐ(涼む)くらいが一般的ではないでしょうか。屋外で熱中症にかかってしまう事例の多くは、作業中や運動中など、意図的に「涼む」ことができなかったり、涼める時間が少なかったりする場合だと考えられます。また、作業中や運動中といった代謝量(体を動かすために必要な「エネルギー量=熱量」)が多く消費される状態では、より体温が上昇しやすくなっており、熱中症にかかる危険と共に重症化の恐れもあります。 このように、屋外での活動状況によっては熱中症の危険性が高くなるため、より積極的に「高温多湿な環境」を緩和する努力が必要になります。

屋外の熱中症対策は
気化冷却が効果的

気化冷却は、空気の熱を吸収して気温を下げる原理を用いていることから、気温が高いほど効果的に冷却効果を得ることができます。 もちろん、水を蒸発させますから、空気中の水分量も上昇させ「多湿」状態を作り出すことになりますが、開放された屋外や大空間施設では、空気中の水分(=水蒸気)は拡散され、多湿といえる範囲は限定的となります。
もともと自然の原理を利用して気温低減効果を得る気化冷却は、前述のように電気エネルギーの消費を抑えながら、積極的に高温環境を緩和させる手段として非常に有効な手段といえます。 たとえ数℃の違いであっても、場合によっては熱中症の危険が回避される可能性もあります。是非、熱中症予防/対策の手段として、エコミストやクールファンといった、気化冷却を行う機器を利用した暑熱緩和の手段を検討してみてください。

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